しゃぼん玉
あたしが鍵をかけてる間も、アキくんは腕を掴んだまま。
「鍵OK?」
「へ!?…うん」
「よし♪」
アキくんはあたしの腕を引っ張り走り出した。
「ちょっ、アキくん?!」
アキくんは爽やかな笑顔で振り返り、ニカッと笑った。
その笑顔に、あたしも笑顔になった。
アキくんと居れば、笑顔になれる、あたしが居た。
閉ざした心に、いとも簡単に入ってくる、アキくん。
やっぱり、あたしは…
一人なんて無理なんや。