しゃぼん玉
友達も、必要ないと思ってた。
それやのに…
毎日、絡んでくる3人。
いや…4人か。
教室の扉のところに立って居る庄野 智也をチラリと見た。
クラス1のモテ男。
愛称は庄ちゃん。
ツンツンした髪に、切れ目。
細く剃られた眉に尖った顎。
モテる要素をいくつか持ってる。
基本的に無口だが、話すと面白い…らしい。
「行かねえの?」
あたしは無視して庄野の前を通り過ぎようとしたが、腕を掴まれた。
「どこ行くんだ?」
「関係ない」
腕を掴んでる手は意外に力が入ってなくて、動かすと簡単に外れた。