きみのうた
最終章
ピ・・・ピ・・・ピ・・・
一定の音程を刻む。
「璃乃・・・?」
声が聞こえた。
と、同時に目を開く。
「・・智美・・・?」
泣きそうな智美を見る。
「璃乃っ!」
「うわっ」
智美が泣き顔であたしに抱き着く。
「璃乃ー!良かったー!」
「ちょっ、智美っ」
わんわんと泣き出す。
「目覚めはどうだ?璃乃」
「智哉っ!」
制服姿の智哉がドアにもたれて立ってる。
「璃乃、おめでと」
「璃乃ー!!」
「うおっ」
急にドアが開いて智哉は流された。
「璃乃ー!」
「あはは。紗綾ちゃん、久しぶり」
紗綾ちゃんが泣きながらしがみついてくる。
「てめえ・・俺は無視かよっ!?」
智哉は怒ってる。