きみのうた


「知らないしっ!!アンタなんかに興味ないし!!」

「はぁっ!?」

「智哉、ちょっと静かにしててよ。女同士の抱擁、邪魔しないでよ?」

あたしが智哉に言う。

「ケッ」

拗ねてソファに座る智哉。

「夏休み、どこ行くか決めた!?」

「そんなの決めてないよー。手術が大切だったもん」

「じゃあ今決めない!?」

「ごめぇん。今日はこれからちょっと大事なことあってさ~・・・」

2人に謝る。

「そっかぁ・・。いいよ、いいよ!まだ病み上がりだし。あたしと紗綾で決めとくよ!」

「うん!そうだね♪智美と決めるから璃乃はゆっくり休んでね!」

「ありがと♪」

「じゃあ紗綾!喫茶店行って決めよー♪」

「うん♪」

2人は嬉しそうに部屋を後にした。

「・・・はぁ・・・」

智哉の長い溜息。

「お疲れ様♪」

あははっと笑うあたし。

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