こんなに好きなのにっ!!
最悪、ばあちゃんちに行ってメシだけ食わせてもらおう…。



そう思い、寝る準備を終えてベッドに入った。



「悠都」

「なんだよ…」

「俺、帰んなくていいよな?親いねぇとか、超最高」

「どこ行く気?補導されたら困んだけど」

「ケータイつなげとくし!!ダチんとこ行ったり~」



風都は親父に似たのか、なんだかこんな時でもバカだ。



俺ばっかりかよ、メシの心配してんのは…。



「3食コンビニか…」

「悠都さ、近くにつくってくれるヤツいんの忘れてね?」

「は?今女いねぇけど?」

「ユナに頼めばいいだろ。アイツ、中学ん時調理部じゃん」



ユナ!?



ユナかよ…。



ユナねぇ~…。



「風都ってユナのことカワイイと思うか?」

「なにそれ。普通にカワイイんじゃね?チビだし目とかデカいし」



風都は客観的に見ていたのか…。



『幼なじみ』という難しくて微妙な関係。



俺は今日、幼なじみを初めてカワイイと思ってしまった。



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