こんなに好きなのにっ!!
琴里さんは美人だしスタイルもいい。



一緒に悠ちゃんのライブを見た時だって優しかった。



きっとすごくいい人…。



そんな琴里さんはうつろな目をして悠ちゃんに寄りかかっている。



「そう言えばユナ、家大丈夫?」

「あっ!!連絡しとかなきゃ!!でもなんて言おう…」



騒いでいた部屋を出て、廊下でケータイと睨めっこ。



時間的に泊まると言った方がいいんだろうか…。



みんな帰る様子はないし…。



「ユナ、俺んちおいで」

「う、うん…」



顔を出したリオ君にそう言われ、ドアが閉まってからまた言い訳を考える。



友達と騒いでて遅くなったから泊まる?



「あっ、悠ちゃん…」

「ケータイ貸せ。俺も協力してやっから」

「いいの…?」

「ん」



悠ちゃんにケータイを渡したら普通に電話をかけ始めた。



悠ちゃんと一緒ならなにも言われないはず。



「長谷川さん?俺、悠都だけど。そうそう、今日ライブで今打ち上げしてんの。ユナは俺が責任持って明日返すから。うん、今代わる」



あっさりかな…。



< 112 / 301 >

この作品をシェア

pagetop