こんなに好きなのにっ!!
俺ができる精一杯の守り。



バカなことをしたと思ってるけど、夏休みも終わった今となってはキスマークも消えてしまっただろう…。



「俺だったら奪うけどね」

「流星はそうだろうな…」

「でも、他人のドロドロは嫌いじゃないかな~」



楽しそうにしやがって…。



だけどあの日の俺は本気だったんだと思う。



ユナを倉市に渡したくなくていっぱいいっぱいだった…。



琴里のことなんて頭になくて、ユナだけを追う気持ちが優先しただけのこと。



それがこんなに悩みの種になるとはなぁ~…。



「ぶっちゃけ、悠都はユナちゃんのことが好きなの?」

「好き…じゃねぇよ?」

「ウソつき」

「うん、ウソつきだな」

「好きなの?」

「好き…すぎんだと思う…」

「奪っちゃえ」



ユナを泣かせることはしたくない…。



間違いは起こしたくない…。



「前に離れて思ったけど、アイツと話せなくなることがいちばん辛いから」

「ビビり」



確かにその通り…。




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