こんなに好きなのにっ!!
マンションの前でリオ君とキスをした。



当たり前になってるバイバイのキスも今は苦しいもの。



リオ君のことも好きなのにそれ以上に悠ちゃんのことを考えてる。



こんなに苦しいなら恋なんてしなきゃよかったんだよ…。



誰にも恋なんかしなきゃよかった…。



「おぉ、ユナ」

「風く…」

「な、なんだよ!!なに泣いて…」

「あたしっ…どうしたらいいかわかんないっ」

「イジメられたのか!?」

「うぇっ…うぁぁぁぁん」



なぜか風君の顔を見たら安心してしまって涙が溢れた。



風君だって幼なじみだもん…。



「母ちゃんいねぇから!!まず上がれよっ!!」

「風君っ…」

「ったく!!モタモタすんな!!」



腕を引っ張られて連れてこられた夏川家。



久しぶりに来た…。



また涙が溢れてしまう…。



悠ちゃんの温もりがここにはある…。



「で、なにがあった」

「悠ちゃんとキスした…」

「ブッ!!ゴホッゴホッ!!」



飲んだばかりのお茶を吹き出してむせてしまったみたい…。




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