こんなに好きなのにっ!!
晴れてたのに雲が邪魔しに来た感じだ…。



まさかあんなに反対されるとは…。



「ただいま…」

「あんたユナちゃんに手ぇ出したの!?」

「そういう言い方すんなよ…」

「寄りによってユナちゃんって…」

「仕方ないと諦めてくれ」

「賛成だけど複雑…」



母ちゃんは複雑だと言っていたけど、心なしか嬉しそうにも見えた。



ユナは娘がいない俺んちでもカワイがられてたから。



「ふたりになるの禁止だからね」

「は…?」

「風都程じゃないだろうけど心配だから」



なんだよソレ…。



拷問じゃねぇか。



雲行きが怪しくなった俺の心は土砂降り。



予想はしてたけど先行き不安…。



早く家出て一人暮らししよう…。



「ユナと付き合ったんだってな」

「なんでお前まで知ってんだよ、風…」

「親父が嬉しそうに話してきたから」

「おしゃべり…」



でも他から周りに漏れるより、こうして早めに自分から言った方が印象は悪くないはずだろう。




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