こんなに好きなのにっ!!
砂場もなくなっちゃったしカメもいない。



小さな噴水ができてて、まだ新しいベンチが並んでる。



「変わったな~…」

「面影なくなっちゃったね」

「桜の木もねぇじゃん」

「芝生なんて前はなかったよ?」



変わってしまった公園に少しガッカリ…。



仕方なくベンチに座って小さい子が遊ぶ姿をふたりで眺めていた。



「よく泣かされてたよな、風都に」

「風君が意地悪するんだもん」

「今もアイツは何考えてんだか…」

「でも風君も大人になってるよ?今頑張ってるの、たぶん」

「なに?風都となんかあった?」

「この前久しぶりに話したよ、悠ちゃんちで」



ムスっとする悠ちゃん。



まさか風君にヤキモチ?



悠ちゃんの弟だよ?



「妬いた?」

「妬いたね」

「風君相手に妬くの?」

「ごめん、風都はあり得ねぇわ」

「でしょ?」

「でもユナが男とふたりになるのはヤダったりする…」



悠ちゃんってそんな感情もってたんだ…。



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