こんなに好きなのにっ!!
そしてもうすぐ文化祭。



部活で写真の展示くらいはやらなきゃいけなくて、久しぶりに召集がかかった。



「あっ、倉市…」

「殴りてぇ~。先輩の顔見たらやっぱり殴りてぇ」

「マジ…?」

「ウソっスよ。いつまでも引きずりたくねぇんで」

「倉市ぃぃぃ~!!マジで悪かった…」

「じゃあ返して、ユナ」

「死ね、お前死ね」

「あははっ!!吹っ切れてますよ、俺はね」



お前、マジいいヤツ…。



ユナ抜きで倉市に会ってたら、きっとただのカワイイ後輩だった…。



いつか倉市にも幸せになってもらいてぇな…。



「この前琴里さんに会って」

「えっ…」

「顔見た瞬間泣かれたっス」

「なんかごめん…」

「あんなカワイイ人振るとか、どうかしてるよ先輩」

「だって…」

「意気投合したからふたりでカラオケ行って、ユナと先輩の悪口言いまくってスッキリしましたけど~」



マジかよ…。



琴里もまだ傷は癒えねぇか…。



俺がつけた傷…。



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