こんなに好きなのにっ!!
午後からは悠ちゃん達のライブがあって、満杯の体育館。



「夏川せんぱ~い!!」

「祥太郎先輩カッコイイ~」



やっぱりモテるじゃんか!!



嫉妬する。



ただの憧れ的な目で見られてても…嫉妬するよ。



演奏が終わると、悠ちゃんはステージから降りた。



向かったのはリオ君の元で。



「あたしが欲しいんだけど!!」

「あの1年誰!?カワイくない!?」



やっぱり人気者の悠ちゃんに、黒い感情が湧く。



いつもそう。



悠ちゃんは昔から輪の中心…。



先輩からも可愛がられて、後輩からも慕われる。



ずるいよ、悠ちゃんばっかり…。



あたしがダメな子に見える…。



「カッコイイね、ユナの悠ちゃん」

「なにがいいのかわかんない!!」

「ヤキモチ?」

「うん…」

「あたしも夏川先輩にヤキモチ。リオまで懐いてて」

「一緒にグレよう、美和ちゃん」

「そうしよう」



ヤキモチ。



ヤキモチって、自分がわからなくなるものみたい。



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