こんなに好きなのにっ!!
体育館から逃げた。



他人から悠ちゃんの話なんか聞きたくなくて。



「モテんだね、先輩」

「そんなにモテると思ってなかったよぉ…」

「笑顔爽やかだし。笑うとカワイイしね~」

「自信なくすよ、あんなの見ちゃうと…」

「そう?先輩がユナを見る目って、すごい優しいよ?」



そうなの…?



今までそんなの意識したことなかった…。



「実はあたし彼氏と別れたんだ」

「えっ!?じゃあ…」

「きっかけは文化祭っしょ!!リオに告るよ」

「大丈夫…?」

「返事はわかりきってるしね!!まだユナのこと好きなんじゃない?」



振られる覚悟は出来たと…。



あたしが言えることじゃないけど…頑張れ、美和ちゃん。



「ユナと先輩見てたら変にやる気出ちゃってさ~」

「なんで!?」

「ん~、わかんないっ!!」



恋愛はみんながみんな幸せになるとは限らない。



でも応援するだけならいくらでもできる。



思ってるだけなら迷惑にはならない。



いつか美和ちゃんにも幸せになってもらいたい。



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