こんなに好きなのにっ!!
弟の実態…
【悠都】



テスト勉強だとか言って、部屋にふたりきり。



日中はバイトがない俺はテストのために休日に猛勉強。



頭はそんなに悪くないと思う。



「ここ、わかんない」

「どれ?」

「これ」

「さっき教えたろ…」

「やっぱりわかんない」

「だから…」



ユナは数字が入ると苦手になる。



極めて数学の成績が悪いのは昔から。



去年やった数学をユナに教える俺。



珍しく眉間にシワを寄せて真剣に勉強してるユナ。



ぶっちゃけ、違うことがしたい…。



「えっ、マジで勉強してやがる…」

「ノックしろ、アホ風」

「話し声聞こえたから大丈夫だろうな~と思って」

「用件はなんだよ」

「俺にも教えろ」



やっと受験を考え直した弟、風都までやってきた。



中学校もテスト前で。



俺とユナが通う進学校ではなく、バカ高と呼ばれる無法地帯みたいな学校を希望らしい。



要するに、風都の頭じゃそこしか行けないだけ。



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