こんなに好きなのにっ!!
まさかと思えばそれであたしのオデコをゴシゴシ拭き始めた。



「い、痛いよ…」

「黙れ、バカチビ」

「ごめん…なさい…」

「うっさい。超ムカつく」



怖いから黙ってよう…。



でもオデコ、痛い…。



しばらくしてから気が済んだのか、タオルをポイッとテーブルに投げた悠ちゃん。



「ごめん、赤くなった…」

「いい…です…」

「ん~…マジでヤダ…」



今度は抱きしめられたよ…。



悠ちゃんが必死で、不謹慎にもカワイく見えた。



「俺のユナなのにぃ~…」

「ごめん…ね?」

「別にユナに怒ってねぇし…。藤井殴って多少気は晴れたし…」

「うん…」

「もう誰にも触らせんなよ…」



気をつける。



ごめんね、悠ちゃん…。



いつまでも抱きしめられてたその日の夜に悠ちゃんは熱を出した。



看病します。



「チューしてくれたら治る…」

「あたしにうつる…」

「ケチ。バカユナ!!バーカバーカ!!」



あたし、大人の悠ちゃんも好きだけど、必死になる悠ちゃんも大好きだ。



< 240 / 301 >

この作品をシェア

pagetop