こんなに好きなのにっ!!
目が覚めたのは風君の声で。



なんか言い合ってる…。



「ユナに作らせろよ」

「寝てんだろ。ムリに起こしたくねぇし」

「相変わらず甘い。つけあがんぞ」

「お前はユナを何だと思ってんだよ…」



ケンカしてるの?



ムクッと起きあがると一斉にこっちを向いたふたり。



やっぱり悠ちゃんの方が優しそうな顔だ…。



「どうしたの?」

「母ちゃん帰って来ないんだって。メシどうすっかって話し」

「あたし作る?」

「俺的には食いに行きたい。風都抜きで」



そうすると風君のご飯がなくなっちゃう。



だからあたしに作らせようとしてたのか…。



「風君の分作るよ」

「別にいい。悠都におごってもらう」



結局揉めてあたしが作ることになった。



冷蔵庫の中好きにしていいって言われたから…煮物作れそう。



お魚もあるし。



今日は和食かな。



「風君、勉強進んでる?」

「普通」

「今日はどっかで勉強してきたの?」

「ん、保健体育」

「受験に保健体育なんてあった?」

「お前も勉強しただろ?悠都と」



なっ!?



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