こんなに好きなのにっ!!
急に目の前の女が彼女になり、ウキウキしたっていいはずなのに。



「今日は帰るか」

「まだ大丈夫だよ?」

「送ってくから」

「うん…」



俺は彼女の意見を無視して家まで送り届けた。



気持ち悪い感じ…。



自分がなにやってんのかわかんねぇ…。



「まだ誰も帰ってないけど…。寄ってく?」



願ってもないチャンス。



欲求不満だったんだろ?



だったら彼女の部屋に行けばいい。



「送り狼ってのになりたくないので」

「別に…いいのに…」

「じゃあまたな」

「うん、バイバイ」



せめてもの抵抗でキスをした。



付き合ったその日に最後までなんて俺の中では重要じゃないけど。



その気になれなかったことを認めたくなかっただけ。



「悠都君…好き…」

「ははっ!!じゃ、マジで帰る」

「メールするから!!」

「おぅ」



計画通り彼女を作った。



だけど俺のモヤモヤは全く晴れなかった…。



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