こんなに好きなのにっ!!
【ユナ】



お風呂の中で抱きしめられるとドキドキが止まらなくなる。



いつの間にかこんなに大きくなった悠ちゃんにすっぽり捕まる。



「あ、暑いね…」

「ん…」

「くすぐったい…」

「知ってるよ」



いつからそんなに声が低くなったの?



耳が溶けてしまいそう…。



重ねると大人と子供みたいに違う手の大きさ。



悠ちゃんの手、大きい…。



「昔から頭撫でるの癖だよね」

「ユナがすぐ泣くからな。褒めてのばさなきゃダメな子だし」

「子供じゃない~…」

「だっていつまでも小さい感じすんだもん」

「小さいけど…心は大人だし!!」

「体もな?」



狼悠ちゃん…。



でも今日は食べられたって文句言わないんだもん。



たくさん我慢させてるし、我慢してくれてるし。



「赤ずきんちゃんになる」

「はい…?意味わかんねぇけど…」

「夜になったら食べてもいいよ」

「マジ…?」

「うん、大好きだもん」



大事にしてくれてるしね。



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