こんなに好きなのにっ!!
ユナが帰った後、リビングでメシの時間。



比較的若い母親と父親。



いや、比較的じゃなく結構な勢いで若いか…。



聞いたことはないけど、たぶん俺が腹の中に入ったことが結婚理由だと。



所謂、出来ちゃった結婚。



「親父は?」

「今日は遅いよ」

「ふぅん。いただきます」

「ど~ぞ~」



昔から挨拶はしろと言われていたので、当たり前のように挨拶は身についている。



よく、若い親だから友達感覚なんだろって言われるけどそれは間違い。



食事中にケータイいじろうもんなら親父にぶん殴られると思う。



母ちゃんに手を出したらボッコボコにすんぞと言われ続けて育った。



それに、うちは基本的に親父が全ての中心である家庭だと思う。



この目の前のハンバーグだって、親父が食いたかったに違いない。



「母ちゃん、お茶」

「お茶がなに?」

「ください…」

「よろしい」



若いわりには厳しいかもしれない。



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