こんなに好きなのにっ!!
羨ましい関係だ。



派手な喧嘩もするけど、いつの間にか仲直りしている。



正直、俺もこんな家族を作りたい。



こんなこと恥ずかしいから絶対言わないけど。



「最近ユナちゃん来なくなったな」

「俺らも高校生だし」

「だよな、年頃だもんな。で、メシどうする?」

「いらねぇ…」

「風呂入って寝ちまえ。明日にはよくなってんだろ」



言われた通り寝た。



自分のバカさ加減にあきれ果てて寝た…。



ユナに気持ちを伝えていたら…少しは違った今を過ごせていたのかもしれない。



そんなわけないか。



あいつは幸せそうに笑ってた。



俺が差し伸べる手ももう必要ない…。



深い眠りについて目覚めた朝、やっぱり体調が悪いのかいつもより遅く家を出ることになった。



「おはよ…」

「ん!?おぉ、遅いな」

「いつもこのくらいだよ」



控えめに話しかけてきたユナ。



行く場所は同じだ…。



気まずいな…。



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