こんなに好きなのにっ!!
後かたづけをしてから下駄箱でリオ君を待った。



もうすぐ梅雨だなぁ~なんて外を眺めていた時。



「わりぃ!!遅くなった…」

「ううん、そんなに待ってないよ」



やってきたリオ君の笑顔は戻っていた。



手を繋いで歩く通い慣れた道。



「幼なじみとかいたんだな」

「あっ、うん…」

「マジ焦った!!あの人、男から見てもヤバいだろ!!」



笑顔が笑顔じゃなくなっている…。



偽りの笑顔…。



「ゆ…夏川先輩とはなにもないよ?」

「ん~、わかってる…。でもダメだ。俺…ダメだな…」

「なにが?」

「周りからはいいヤツだとかポジティブだって言われっけど、実際いいヤツじゃねぇしネガティブだし」



悲観的になってる?



リオ君がいい人じゃなきゃ、あんなに友達は多くないと思う。



「スゲー束縛していい?」

「えっ?」

「浮気は絶対ムリ。他のヤツと番号交換したり、遊びに行ったりってのもヤダ」



リオ君の口は本音しか吐かないもの…。



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