こんなに好きなのにっ!!
悪いとは思ってる。



だけど琴里じゃなきゃ埋められない…。



俺がユナへの気持ちに気付かなければ…きっと琴里を好きになっていた。



「悠都君…」

「悠都でいい」

「悠…都っ?」

「ん、好きだよ、琴里…」



たくさん呼ばれた名前。



琴里がおかしいのか、不安なだけなのか…。



ユナのあんな笑顔見せられて…さっさとあきらめればいいものを…。



叶わないとわかってるヤツに恋心なんてバカだろ。



やめる、ユナを思うことを…。



「もうっ…やぁっ!!うぁっ…」

「好き…琴里…琴里っ」



叶わないならこの思いにはカギでもかけて捨てちまえ。



俺にはアイツと付き合う権利も好きになる権利もねぇ。



全部琴里で埋めればいい。



「悠都…」

「ん~?」

「今日変だよ?」

「琴里のこと好きすぎておかしくなったんじゃねぇか?」

「バカ…」

「寝よっか」



大事にするよ、琴里。



今までごめんな…。



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