親友だったキミに恋した
考え込んだような顔をした杏




するといきなり、




「悲しいね」





そう言って杏は泣き出した。




「え?」





どうして杏が泣くんだよ




気がつくと、杏は俺の胸で泣いていて


俺も杏を抱き締めていた






小さいとき以来




杏を抱き締める機会はなく、久々な感じで

自然と癒される






小学生の頃は分からなかったけど、


今はすげぇ小さくて、スッポリと腕に埋まる





築かない間に





俺たちは






成長していたって事か…







小さいときは



体の大きさなんて、変わりなく

むしろ杏の方が大きかったのに




今になると




全く違う。





華奢すぎて



壊れてしまいそう





サラサラの長い髪からは


杏の香りがして





落ち着く。
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