夏の空を仰ぐ花
窓から外を見ると、昨日降り積もった雪が大量に積もって、白銀の世界に生まれ変わっていた。
冬の淡い陽射しが新雪に降り注いで、ダイヤモンドが敷き詰められたように輝いていた。
「翠、頼みがあるんだけど」
そろそろ出掛けようとしていたところに、母がおチビふたりを連れてやってきた。
「母はこれから近所の集まりで神社に行かなきゃならんのだ」
「ほう」
「だから、このおチビどもをお供させてはくれまいか。補欠に聞いてみてくれ」
真っ赤な着物。
おかっぱ頭に、真っ赤な髪飾りの茜。
マルコメ頭に袴姿の蒼太。
「別に聞かなくても平気だろ。補欠は優しい男だし」
オッケー! とあたしはふたつ返事で笑った。
「ようし! 茜、蒼太。翠ねーちゃんにお供せよ」
「はーい!」
「あーい!」
ああ、たまらん。
なんとめんこいおチビどもか。
このかわゆさ、エベレスト級。
たまらん。
町で一番大きい八幡神社の赤い鳥居の前で、補欠は待っていた。
「やーい! 補欠ー!」
補欠はゆったりめのジーンズに青いダウンジャケット姿で、ニット帽をかぶっていた。
かわいいこぶをふたつぶら下げて現れたあたしを見て、目を丸くしていた。
「ニューイヤー! 明けたな、おめっとさーん!」
冬の淡い陽射しが新雪に降り注いで、ダイヤモンドが敷き詰められたように輝いていた。
「翠、頼みがあるんだけど」
そろそろ出掛けようとしていたところに、母がおチビふたりを連れてやってきた。
「母はこれから近所の集まりで神社に行かなきゃならんのだ」
「ほう」
「だから、このおチビどもをお供させてはくれまいか。補欠に聞いてみてくれ」
真っ赤な着物。
おかっぱ頭に、真っ赤な髪飾りの茜。
マルコメ頭に袴姿の蒼太。
「別に聞かなくても平気だろ。補欠は優しい男だし」
オッケー! とあたしはふたつ返事で笑った。
「ようし! 茜、蒼太。翠ねーちゃんにお供せよ」
「はーい!」
「あーい!」
ああ、たまらん。
なんとめんこいおチビどもか。
このかわゆさ、エベレスト級。
たまらん。
町で一番大きい八幡神社の赤い鳥居の前で、補欠は待っていた。
「やーい! 補欠ー!」
補欠はゆったりめのジーンズに青いダウンジャケット姿で、ニット帽をかぶっていた。
かわいいこぶをふたつぶら下げて現れたあたしを見て、目を丸くしていた。
「ニューイヤー! 明けたな、おめっとさーん!」