夏の空を仰ぐ花
みんな、ありがとうとかガンバレとか、そういうメッセージばかりの中、この子のメッセージだけが違って見えた。
直感した。
絢子。
この子、何かしら補欠と関係があったな……。
「この子、誰!」
名前を指差しすと、補欠は「ああ」と一瞬言葉を詰まらせて、都合悪そうに目を反らした。
「三年の時、隣の席で、吹奏楽部だった子」
「それだけか?」
「……え?」
女ってのはカンが働く。
こういう時は、特に。
こういう時のその正確さは、98パーセント。
補欠は目をぱちくりさせた。
「正直に言え」
あたしは補欠を睨んだ。
「ただのクラスの女子じゃないんだろ」
ただのクラスメイトが、わざわざこんな事書くもんか。
夢を叶えて下さい。
なんて。
響也の隣はいつも温かかった。
なんて、書くもんか。
「まいったな」
急に表情を緩ませて、補欠が苦笑いした。
「お前は超能力者か」
「違う! 平成の黒魔術師だ」
なんで……あたし泣きそうなんだろう。
すごく、泣きたくなった。
ムカムカしてたまらない。
「こいつ、絢子」
と補欠がその名前を指差す。
ムカムカした。
直感した。
絢子。
この子、何かしら補欠と関係があったな……。
「この子、誰!」
名前を指差しすと、補欠は「ああ」と一瞬言葉を詰まらせて、都合悪そうに目を反らした。
「三年の時、隣の席で、吹奏楽部だった子」
「それだけか?」
「……え?」
女ってのはカンが働く。
こういう時は、特に。
こういう時のその正確さは、98パーセント。
補欠は目をぱちくりさせた。
「正直に言え」
あたしは補欠を睨んだ。
「ただのクラスの女子じゃないんだろ」
ただのクラスメイトが、わざわざこんな事書くもんか。
夢を叶えて下さい。
なんて。
響也の隣はいつも温かかった。
なんて、書くもんか。
「まいったな」
急に表情を緩ませて、補欠が苦笑いした。
「お前は超能力者か」
「違う! 平成の黒魔術師だ」
なんで……あたし泣きそうなんだろう。
すごく、泣きたくなった。
ムカムカしてたまらない。
「こいつ、絢子」
と補欠がその名前を指差す。
ムカムカした。