完結【イケメン双子・容姿端麗な幼なじみ】愛~eternity~
“プルルップルルルルッ”
「…出ないの?」
「…あぁ…出る。…もしもし?」
2人が久しぶりに長い他愛もない時間を過ごしていると、陸斗の携帯が鳴った。
「《…もしもし、陸斗?今何してた?》」
「…今は瑛奈と一緒にいるよ。」
陸斗はあゆみの問いかけに嘘つく事なく答えた。
「《…!!あっごめん(汗)じゃあ、切るね…》」
「ッちょっと待って!!これからあゆみ少しだけでも出てこれる?」
瑛奈と一緒にいる事を聞き、驚きと不安と悲しみで胸が締め付けられる想いで、電話を切ろうとしたあゆみに陸斗は言った。
「《え…うん。》」
「んじゃ、少ししたらあゆみの家の前まで行く。」
陸斗はそう言うと電話を切った。
「…あゆみちゃん?」
「うん。ってか、わざわざごめんな!」
「本当だよ~陸斗は本当に乙女心が分からないんだからさぁ(笑)」
「はい…スイマセン(笑)
……瑛奈も早く大切にしてくれる男見つけろよ♪
瑛奈なら絶対に幸せになれるから。
……んじゃ、またな☆」
陸斗は瑛奈を家の前まで送ると、頭を優しく撫でるように叩き、笑顔でその場を後にした。
「……本当に乙女心が分からないんだから……」
去っていく陸斗の後ろ姿を見つめながら、瑛奈は静かに嘆いた。