原石のシンデレラ
「――ごめんね。」


冬真の身体から離れて、涙を拭った。


「――いや、いいんだよ。それより……雪詩、高級車から出て来たよな…。あれは…」



「うん、実はね……。」


私は冬真が居なくなってから起きた出来事を、早口でまくし立てた。


冬真は、「うん、うん…」と相槌して、私の話を聞いてくれていた。
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