原石のシンデレラ
部屋に戻った私は、台所で昼食の準備を始めていた。
以前、お母さんがまだ生きていた頃、よくお手伝いをしていた。――だから、1人暮らしを始めた時も何とか、それなりに自炊は出来ていた。
――お母さんが生きていたら、もっと色々と料理教わりたかったなぁ…。
【ピンポーン】
狭い室内に、呼び鈴が鳴り響く。
「はぁ〜い…」
確認もせずに、ドアを開けると目の前には冬真が立っていた。
「――こらっ!雪詩、駄目じゃないか。確認もせずに、勝手にドアを開けるなんて物騒だぞ?、俺だったから良かったものの…」
ブツクサと文句を言いながら、部屋に上がり込む冬真の後ろ姿をキョトンと見つめていた。
「お、お兄ちゃん…?」
「どうせ、これから昼食だろうと思って…材料持ってきたから、何か作ってやる。…ん、何か作ってたのか?」
「う、うん。味噌汁作ろうと思って…大根切ってたの」
そう言い私は台所に戻り、大根を切り始めた。
「どれどれ…。意外と上手に切れてるじゃないか」
背後から冬真が覗き込んできて、耳元に生暖かい息がかかり、くすぐったいのと、緊張してキュンと胸が締めつけられる。
以前、お母さんがまだ生きていた頃、よくお手伝いをしていた。――だから、1人暮らしを始めた時も何とか、それなりに自炊は出来ていた。
――お母さんが生きていたら、もっと色々と料理教わりたかったなぁ…。
【ピンポーン】
狭い室内に、呼び鈴が鳴り響く。
「はぁ〜い…」
確認もせずに、ドアを開けると目の前には冬真が立っていた。
「――こらっ!雪詩、駄目じゃないか。確認もせずに、勝手にドアを開けるなんて物騒だぞ?、俺だったから良かったものの…」
ブツクサと文句を言いながら、部屋に上がり込む冬真の後ろ姿をキョトンと見つめていた。
「お、お兄ちゃん…?」
「どうせ、これから昼食だろうと思って…材料持ってきたから、何か作ってやる。…ん、何か作ってたのか?」
「う、うん。味噌汁作ろうと思って…大根切ってたの」
そう言い私は台所に戻り、大根を切り始めた。
「どれどれ…。意外と上手に切れてるじゃないか」
背後から冬真が覗き込んできて、耳元に生暖かい息がかかり、くすぐったいのと、緊張してキュンと胸が締めつけられる。