原石のシンデレラ
炉惟VS冬真
「――飯出来たぞ〜」


「わぁ〜い♪」


テレビに釘付けになってた雪詩の前に、美味しそうに湯気を出す炒飯と味噌汁が置かれた。


「いっただきまぁす♪」


「こら、待ちなさい」

「なぁに、お腹すいたんだけど…」


突然、冬真に止められて唇を尖らして、むつくれているとニヤリと笑みを浮かべて言った。


「その前にサビオ貼ってからね。――それとも、また指先舐められたい?」


「……さ、サビオ持ってきます…」


素直に従い、サビオを持ってくると雪詩の手からサビオを奪い取られた。


「あ…!お、お兄ちゃん。自分でサビオ貼れるよぅ。」


「いいから言うこと聞いて、此処に座りなさい!」


「…はぁ〜い」


ちょこんと指定された場所に座ると、満足そうに頷く冬真がサビオを指先に貼ってくれた。


「はい、これでよし♪」

「冬真お兄ちゃん、ありがとう。」

ニッコリと微笑み御礼を言うと、冬真は雪詩の頭を撫でてくれた。


「よしよし、いい子だ」
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