原石のシンデレラ
「炉惟、食事中に申し訳ないんだが…」
急にお父様がフォークとナイフを置いて、奥歯に物が詰まったような物言いをしたのを見て、炉惟は直感的に嫌な予感がした。
「――炉惟。日本を離れてニューヨークなんてどうだい?」
「―――え??」
突然のことに頭の中が真っ白になった。
(――ニューヨーク??)
「急なことで申し訳ない。闇沢財閥の闇沢宗一郎様がな、仕事でニューヨークに行くそうなんだが、炉惟の仕事ぶりを評価してくれて、『――是非、炉惟君も一緒に連れて行きたい。』と、宗一郎様から直々にお電話があったんだよ。――こんな良い話は、二度とないと思うんだが……どうだい?」
(あの宗一郎様から直々に……)
黙り込み俯く炉惟を、エリーゼは心配そうに見つめていた――
急にお父様がフォークとナイフを置いて、奥歯に物が詰まったような物言いをしたのを見て、炉惟は直感的に嫌な予感がした。
「――炉惟。日本を離れてニューヨークなんてどうだい?」
「―――え??」
突然のことに頭の中が真っ白になった。
(――ニューヨーク??)
「急なことで申し訳ない。闇沢財閥の闇沢宗一郎様がな、仕事でニューヨークに行くそうなんだが、炉惟の仕事ぶりを評価してくれて、『――是非、炉惟君も一緒に連れて行きたい。』と、宗一郎様から直々にお電話があったんだよ。――こんな良い話は、二度とないと思うんだが……どうだい?」
(あの宗一郎様から直々に……)
黙り込み俯く炉惟を、エリーゼは心配そうに見つめていた――