原石のシンデレラ
眩しく照らされる太陽を、ボンヤリと見続けていた――。


「――坊ちゃま、車の用意が出来ました。……さ、乗って下さい。」


一瞬ためらいながら、車のそばに向かって足を進めていくと、背後からエリーゼの声が聞こえてきた。


「炉惟…!!何処に行くのっ」


振り返ると遠くから走り寄って来る、エリーゼの姿が見えて、炉惟は動きを止めた。


「――坊ちゃまっ!!早くお乗り下さい」


じぃやに急かされて、炉惟は車の中へと入ると、直ぐにドアが閉められた――。




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