原石のシンデレラ
「炉惟さんっ……。。ぁぃたかった…」



炉惟を抱き締めた雪詩の声は微かに震えていて、頬には涙が零れ落ちていく。



「雪詩さん……」



どうして良いのか、戸惑っていると、じぃやが炉惟の肩を優しく叩いて微笑みかけてきた。



「じぃや…」


「坊ちゃま、自分の気持ちに素直になって下さい。」



自分の気持ちに素直に……。
炉惟はコクンと頷き、雪詩を抱き締めた。


「雪詩さん、僕も会いたかったです。」



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