原石のシンデレラ
3人のそれぞれの思い
「どけろっ!」

怒鳴り散らす冬真に怯むこともなく、雪詩はハッキリと言葉にした。

「嫌よっ!」


「……雪詩は悔しくないのかよ。突然、この場に来たと喜んでたら。――このざまだぜ?」

「それは、炉惟さんが決めたことよ。私が口出しする権利なんてないわ。――勿論、お兄ちゃんもね。」


ジロリと睨みつけた雪詩を、冬真は黙って見つめていた。


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