原石のシンデレラ
「――パチパチ…悔しいけれど、認めざる負えないみたいだな。」


冬真が悔しそうに口をへの字にして、ぶっきらぼうに、手をたたいていた。


「お兄ちゃん…」


「――炉惟。俺は、まだ諦めていないからな。……もしも雪詩が1人になるようなことがあったら……その時は――。」


腕を組み冬真は炉惟を睨みつけると、炉惟は口元を緩めてフッ…と笑って答えた。


「――分かってます。僕は雪詩から離れるつもりはありませんが……。でも、僕と貴方は最初で最後のライバルです。」



「――――だな。」


炉惟の言葉を聞いて冬真も口元を緩めるとフッ…と笑って、お互いの拳と拳をコツンとぶつけ合った。



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