原石のシンデレラ
「……エリーゼ……。」


「ロイ。ニューヨーク行っても、仕事頑張ってね。」


「…うん。ありがとう」


「ロイ……私ね、本当に今までロイのこと好きだったのよ。」


「……えぇ、分かってますよ。」


「貴方に恋してた時間は、けして無意味なんかじゃなかったわ。――私に沢山の恋の気持ちを教えてくれて、ありがとう――。私ね、明日……パーティーで一流の御曹司の方とお会いすることになったのよ。」


「…そうですか。」


「ふふっ……私を振ったこと、いつか後悔させてあげるわ♪」



「エリーゼらしいですね。……では、そろそろ時間なので出発致しますね」


「……うん。いってらっしゃい。」



「……いってきます」



いつか、エリーゼに逢うときは……

いつか、雪詩さんに逢うときは……

いつか、冬真さんに逢うときは……



立派に成長した僕であって欲しいと願った。



空港内で見上げた空は、真っ青に澄んだ綺麗な空だった――。




END
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