原石のシンデレラ
「…可愛いお嬢さん。見かけない顔だが、どちらの財閥の娘さんかな?」
(ーー財閥って……)
「あ、あの…実は…」
オロオロと、目を泳がせて、言葉を選んでる内スッ…と、さり気なく炉惟が私の前に立ちはだかる。
「…白板さん。実は、このお嬢さんは、一般の方でいらっしゃいます」
すると眉間にシワを寄せて、白板さんは、「…此処は、一般人が来れるような場所ではないですよ?…炉惟坊ちゃん、冗談は止めて下さいよ」
(一般人…)ズキンと胸が痛くなる。
白板さんは、半分呆れ気味に、フッと笑っている。
すると炉惟が、キッと白板さんを睨み付けると、少々キツい言い方をした。
「ーー白板さん…このお嬢さんは、道に迷って力尽きて倒れてた僕を助けてくれた方です。助けて頂いた御礼に、僕がこの舞踏会に誘ったんです。言いたいことがあるなら、僕に言って下さいな。彼女は関係ありませんから…」
「……そ、そうですか…し、失礼した。お嬢さん、悪かったね」
白板さんが、ペコリとお辞儀をした。
「い…いいえ」
「…では、失礼するよ。舞踏会の会場で、また会おう」
白板さんは、そそくさと気まずそうに、足早に、その場を後にした。
(ーー財閥って……)
「あ、あの…実は…」
オロオロと、目を泳がせて、言葉を選んでる内スッ…と、さり気なく炉惟が私の前に立ちはだかる。
「…白板さん。実は、このお嬢さんは、一般の方でいらっしゃいます」
すると眉間にシワを寄せて、白板さんは、「…此処は、一般人が来れるような場所ではないですよ?…炉惟坊ちゃん、冗談は止めて下さいよ」
(一般人…)ズキンと胸が痛くなる。
白板さんは、半分呆れ気味に、フッと笑っている。
すると炉惟が、キッと白板さんを睨み付けると、少々キツい言い方をした。
「ーー白板さん…このお嬢さんは、道に迷って力尽きて倒れてた僕を助けてくれた方です。助けて頂いた御礼に、僕がこの舞踏会に誘ったんです。言いたいことがあるなら、僕に言って下さいな。彼女は関係ありませんから…」
「……そ、そうですか…し、失礼した。お嬢さん、悪かったね」
白板さんが、ペコリとお辞儀をした。
「い…いいえ」
「…では、失礼するよ。舞踏会の会場で、また会おう」
白板さんは、そそくさと気まずそうに、足早に、その場を後にした。