原石のシンデレラ

再会

「ーさすが、言うこと違いますね」

クスリと笑う炉惟を見て、少しふてくされながら答えた。


「ふん。お嬢様では有りませんからね」


スタスタと足早に進めると、見慣れた黒い車の前には、じぃやが立っていた。


「ーーじぃや!!」

何故だか、じぃやを見ると心が安らいだ。雪詩は駆け出すと、じぃやに抱きついた。


「…ゆ、雪詩様…どうされましたかな?」


困惑する、じぃやに雪詩は首を振り…「じぃやに逢えて嬉しくて」

「ーーそうでしたか、私も雪詩様に又、お逢い出来て嬉しいですよ。ご無事で何よりです」

じぃやが柔和な表情で目を細めると、目元に皺ができた。


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