原石のシンデレラ
「さ、雪詩さん。談話室はコチラです」
ーー談話室。。前回、お招きされた時には、入ってない。他にも沢山の部屋があるのは知っていたけれど……。
「此処の部屋は、皆で雑談を楽しむ場所なんですよ」
そう言って炉惟が扉を開ける。
おそらく20畳位の広さがあるであろう部屋には、高級感溢れる薔薇の刺繍が施された大きなソファが置いてある。
「ーーあら、お客様かしら?」
その声のした方に視線を向けると、金髪で蒼い瞳で色白の女の子が、1番奥の窓の所で立っていた。
ーーお人形さんみたい。。
「エリーゼ。紹介します。こちら木下雪詩(キノシタ、ユキシ)さん」
ペコリと会釈をすると、一瞬だけエリーゼの表情が険しくなったように見えたが、直ぐにニコリと微笑みかけてくれたので、気のせいだと思うことにした。
サーモンピンク色の丈の長いドレスを、ふわり、ふわりと揺らせて、私に向かってくる。
「ーーこんにちは。ユキシさん…舞踏会の会場で、貴方を拝見させて頂きましたわ。」
そう言って、エリーゼから握手を求められたので、雪詩は手を差し伸べた。
「ーーまたお会い出来て光栄ですわ」
《ギリッ…ギリッ…ギリリ。》
その言葉と笑顔とは裏腹に、握手した手は怨みがあるように、力強く握り締めてくる。
「……あ、ありがとうございます。」
ーー談話室。。前回、お招きされた時には、入ってない。他にも沢山の部屋があるのは知っていたけれど……。
「此処の部屋は、皆で雑談を楽しむ場所なんですよ」
そう言って炉惟が扉を開ける。
おそらく20畳位の広さがあるであろう部屋には、高級感溢れる薔薇の刺繍が施された大きなソファが置いてある。
「ーーあら、お客様かしら?」
その声のした方に視線を向けると、金髪で蒼い瞳で色白の女の子が、1番奥の窓の所で立っていた。
ーーお人形さんみたい。。
「エリーゼ。紹介します。こちら木下雪詩(キノシタ、ユキシ)さん」
ペコリと会釈をすると、一瞬だけエリーゼの表情が険しくなったように見えたが、直ぐにニコリと微笑みかけてくれたので、気のせいだと思うことにした。
サーモンピンク色の丈の長いドレスを、ふわり、ふわりと揺らせて、私に向かってくる。
「ーーこんにちは。ユキシさん…舞踏会の会場で、貴方を拝見させて頂きましたわ。」
そう言って、エリーゼから握手を求められたので、雪詩は手を差し伸べた。
「ーーまたお会い出来て光栄ですわ」
《ギリッ…ギリッ…ギリリ。》
その言葉と笑顔とは裏腹に、握手した手は怨みがあるように、力強く握り締めてくる。
「……あ、ありがとうございます。」