レイス
「もう8時だぁ~」

「はやいな...」

「そだねぇ」

なんて短い会話ばかりしてた

そしたら 高校のときの通学路の

川原に着いた

雄大は草の上にねっころがった

「なぁ秋花」

「ん?」

「俺今からすんごい真面目に話すから黙って聞いとけ」

「え?」

「俺さすんげぇ今不安な事あんだよ」

「医者になれるかどうか?」

「ばかかよソレは絶対なれるから不安なんかじゃねーよ」

「ナルシすぎだよ」

「...俺が今一番不安なのはさ...お前がずっと俺のそばから居なくなんないかだ」

「...」

「ずっとずっとそばに居た...家も近いし...幼稚園から高校までずっと同じ学校だったし,いつでもお前を見てたけど...見てる気だったけど実際のところどうなのかわかんねぇの...俺はお前の全てを知れないだろ...他人だし」

「うん」

「それでも俺は世界で一番お前を理解する自信があるお前が好きなものも嫌いなものも世界で一番知ってるって自信がある」



なにこれ...

雄大?


「お前が一番幸せって思える瞬間を俺はたくさんつくってやる自信がある」


あぁ



あたしは本当に


「だからお前と俺一緒の人生歩まないか?」


あたしは


この人を


「来年俺が医者になってからでもいい 俺と結婚してくれ」

この人を




愛してよかった 
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