あんたは俺の嫁！

教室に戻ると、友紀がかけよってきた。



「どうだったの？」

「なにが……？」

「折原と進展なんかあった？」

「いやいや、逆ですよ。逆。なんかあたし響を怒らせたみたい。」



響はまだ教室に帰っていないらしい。

友紀が響が怒ったことについて、詳しく知りたいらしいのであたしは今までのことを全部はなした。
もちろん、オタクっぽいこととかはいろいろとぼかして。



「そりゃぁ、怒るでしょ。他の男の話してるんだもん」

「でもまだあたしたち、朝付き合ったばっかりだし、そんなんでまだ怒らないでしょ……」

「それだけ梓が愛されてるって証拠だよ。他の誰にも渡したくないってことでしょ？」

「でも……」



やっぱり納得できない。

そんなときだった。
金髪の男子があたしを呼んでいると、クラスの子から教えられたのは。



「えぇと、誰ですか？」

「梓ちゃんだよね？ 俺は有田千尋。響のダチ。…響がさっきから機嫌が悪くて、もしかしたら梓ちゃんに原因があるんじゃないかなぁ、と思って」