残りわずかなのに...


「あの、どうして
 保健室に...」


「あぁ。理沙ちゃんが保健室に来て」

「理沙が?」

「えぇ。亜美が居ない~って来たから
 探してたの」

「へぇ...」

「2人係は大変だったよ」

「なんかすみません...」

「いいのよ」




先生がベッドから離れ
仕事を再開した。



あたしはため息をして
天井を見上げた。




そのとき、ふと
思い出したように


首筋を触ってみた。



傷を確認した。




でも、傷跡は
なかった。
< 30 / 40 >

この作品をシェア

pagetop