残りわずかなのに...



嵐が去った跡のように


教室は一段と
蛻の殻になった。



「なんだったの...」


ボーっとしていたとき




また、ふと
首筋を触ってしまった。



「跡が、ない...」




あのときの、首筋に走った
激痛...




あの後、気を失って
全然覚えてない...。




あたしの頭の中は



ヴァンパイヤとの出会いで
いっぱいになっていた。



そう...



転校生



亘理 螺衣斗に...

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