大きな背中
ガチャッ・・・
「こんにちは~!」
「「こんにちは~!!!」」
そう。
ここは生徒会室。
私は去年の暮れの
生徒会選挙で書記になり
毎日こうして放課後は
生徒会室へ来て
仕事をしなければならない。
そしてここは、私にとって
安らぎの場所なんだ。
「ヤッホー!ねぇ真衣~♪」
「あっ、はいっ!!」
この声は三浦 奈々海先輩。
私と一緒の塾に通ってて
1番仲の良い先輩。
そして保健委員長。
「あのさぁ~職員室に行って
暁斗呼んできて♪
会議始めるからさ~」
「分かりました!」
そういえば今日って
6月にある生徒総会について
話し合いがあるんだっけ。
梅雨が始まる6月の総会は
体育館で行われる。
全校生徒が集結するから
余計に蒸し暑い。
総会は、学校に出された
要望や意見などを各学年
各クラスから1人申しだす。
前もって要望や意見は
生徒会に出されてるから
知ってるんだけど
やっぱり成立することと
出来ないことがある。
だから毎年、当日生徒会が
出された要望が成立するか
しないかを理由を付けて
話す時は必ず、全校生徒達と
生徒会のぶつかり合いが
勃発するんだよね・・・。
とくに"成立しない"と
言った時には、ヒートアップ
するのは目に見えている。
だからこういう仕事は
大変なんだよね・・・。
私は1人、階段を下りながら
そんなことを考えていた。