お化け屋敷の住人
わたしの腕を掴んでいる男の子がさっきから大声でわたしを呼んでた人らしい。
肩に付く長めの髪を明るいブラウンに染めていて、ひょうきんそうな顔をしてる。
「ちょっと訊きたい事があんだけど」
「え?」
足元を見ればそこには2年生の色の上履き。
どうやら3人ともわたしより学年が1つ下らしい。
「おまえあそこのお化け屋敷住んでんだって?何で?おまえ何者?」
何者って…。
あんた達こそ誰なんだ。
何でわたしがあの家に住んでるって知ってるんだろう。
「おい。聞いてんのか?おまえ名前なんだ?」
廊下を歩く人達が心なしかチラチラと見ている気がする。
なんなんだろう、この状態は。