お化け屋敷の住人


そっか。

真はわたしの為に仕事を始めてくれたのか。

それに甘えてもいいのかな?



真は普段無愛想だけど、実際優しすぎる。

わたしは真がいなかったら、生きていかれない。

それほど真に甘えた日々を過ごしている。

それが良いことなのか、悪いことなのかはわからない。



たけど、“寂しい”なんてもう言わない。

真がこの家にいることに、感謝しないといけないんだ。



「あ、そうだ」

「ん?」


わたしは頭に手を乗せられたまま真を見上げた。


「来週から三者面談が始まるの」

「三者面談?」

「うん。放課後先生と進路について話すんだけど真来れる?」

「いつだよ」

「確かー、来週の金曜日だったかな?」

「わかった」

「仕事は?大丈夫?」

「大丈夫」


やっぱりむず痒い。

真がわたしの保護者って。



「ふふふ」

「何笑ってんだよ」

「保護者っ」

「おまえなぁ…」





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