お化け屋敷の住人
見ず知らずのお兄さん
顔面蒼白状態のわたしに再びおばあちゃんはポカーンとした。
「…お化けではないよ?」
ん?
お化けではない?
わたしはもう一度窓際のそれに目を向けると、それは上半身を起こしてわたしを睨み上げていた。
「ひっ!」
わたしは慌てて襖を閉めた。
見てはいけないモノを見た気分…。
でも確かにお化けではないみたい。
…人間、に見えた。
わたしはおばあちゃんに小声で質問した。
「あれ何?」
「ん?何?」
だけどおばあちゃんには届かなかった様子。