お化け屋敷の住人
「マンガ?」
「あぁ」
「…そっか」
それ以上何も言うことが見当たらなくて、わたしは真の後ろでなぜか正座した。
「……」
「……」
沈黙が続く中、真がマンガのページを捲る音だけが聞こえる。
――何しにここに来たんだっけ。
ふとそんな事を思った。
…あぁ、1人だと怖いからだ。
だけど…。
2人でいると、寂しくなった。
2人でいるのに、寂しくなった。
ポツンと孤独感を感じる。
わたしがそんな事を感じてるなんてこれっぽっちも気付かない真は、やっぱりわたしに背を向けて黙々とページを捲る。
やばい。
なんだか泣きそうだ。