blue tears love ~僕等の秘密~
彼女と別れ観覧席に戻る。


表彰式はまだ続いていたが、大会新を出したにも関わらず表彰台にいない彼女の話題で会場は何となくざわめきだっていてた。


「お疲れ様ナ。その、フォトなんとか部員と俺と学校保存用で、二十部な。サービスとかもよろしく。なんせ厳しい部費情勢だからな。……それにしても、明栄和の川崎先生も大変だよな。笹本だっけ、いくら優秀な生徒でも扱いにくいとさぁ…あっ、名札もらうな。本部に返さないと…」



…あっ…



…なんだよエスパーって…これかよっ…


先生から渡され首からかけていた名札ホルダーには、関係者 記録係り 東高・瀬野 と印字されていたではないか。


今考えれば、ふざけて言ったことばだと思えるけれど、彼女の目を見ていたときは本当にそんな気がしたんだ。


…見透かされている…っていうか、何でも僕のことがわかるんじゃないかって。



僕の心の中もわかるんじゃないかって。
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