プラスのちマイナスのちプラス(仮)
「俺は、凛ちゃんが好きだよ」
「……うん」
「一緒にいればいるほど、どんどん好きになる」
いつの間にか下駄箱についたらしく、足を止めた。
「もう1回聞く」
熱っぽい目が私を捕らえる。
「凛ちゃんは、俺のこと、どう思ってるの?」
…言わなきゃ。
チャンスなんだから。
今、伝えなきゃ。
そう自分に語りかける。
深呼吸。
「………き」
うまく声にならなくて
私は恥ずかしくて俯く。
今度こそ。
「……………好き」