プラスのちマイナスのちプラス(仮)



「ごめん、凛ちゃん」

校舎を出たところで
佐藤奏は私の手を離す。

「勝手に手、繋いじゃった」

「ううん」

離された手がなんとなく寂しくて
私は手を拳にする。



少しの沈黙の後佐藤奏が話出した。


「やっとテスト終わったね。」

「うん」


「思ってたより長くてさ、もう限界」

そう言って私の前に立つ。



「……聞きたい、この前の続き」

「…うん、私も、話したい」


私が俯きながらそう言うと
佐藤奏は少し驚いたあと

「公園でも行こっか」と言ったので
私達は公園のベンチに座った。



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